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糖質オフダイエットが美容に与える悪い影響と正しい進め方

手軽に痩せると評判の糖質オフダイエット。美を追求している方は、一度は試したことがあるのではないでしょうか。思うように効果が現れず、もっと糖質を制限した方がよいのでは?と感じている方もいるでしょう。実は、間違った糖質OFFの影響で美容面に悪影響が及ぶ可能性があるのです。正しい方法で糖質制限ダイエットをすれば、美容に悪影響は及びません。ここでは、糖質オフダイエットが美容に与える悪影響と、それを防ぐためのポイントについて詳しくご紹介します。

間違った糖質オフダイエットとは?

糖質オフダイエットは、実は医師が開発したことをご存知でしょうか。元々は、糖尿病の患者のために役立てられている方法で、医師の指導の元で行うことが望ましいのです。単純に糖質を摂らないだけのダイエットであれば、医師の指導は必要ありません。

糖質オフダイエットは、ご飯やパンなどの主食を減らすだけのダイエットと思われがちですが、それではエネルギー不足を起こしてしまいます。糖質を減らしたことで不足したエネルギーは、脂質やタンパク質で補う必要があるのです。

 

糖質だけを減らしてしまうと、エネルギーが大きく不足して、集中力が低下したり、1日中身体がだるかったりしてしまいます。また、一時的に体重が減っても、ダイエットをやめたときに大きくリバウンドしてしまうでしょう。

そして、間違った糖質オフダイエットは、美容面において様々な悪影響を及ぼします。

 

間違った糖質オフが美容に与える悪影響とは?

糖質オフダイエットの美容面への影響は大きいので、十分に注意しましょう。主に、次のような悪影響が現れます。

肌が荒れやすくなる

肌は、ターンオーバーといった絶えず生まれ変わっていることをご存知でしょうか。ターンオーバーには、様々な栄養が必要です。糖質オフダイエットでご飯や麺類などを大きく減らすと、ビタミンやミネラルが不足して、正常にターンオーバーが起こらなくなります。

そうすると、肌が正常に生まれ変わらなくなり、ちょっとした刺激で荒れるような弱々しい肌になるのです。刺激を受けると湿疹などができて、肌の状態が悪くなります。また、カサカサとした乾燥肌になり、かゆみや赤みなどに悩まされるようになるでしょう。

そのような肌に普段通りの洗顔をしてしまうと、肌が余計に乾燥してしまいます。肌が乾燥すると、「皮脂が不足しているために肌が乾燥している」と身体が勘違いをして、皮脂を過剰に分泌してしまうのです。その結果、毛穴に皮脂が詰まり、そこにアクネ菌やマラセチア菌が増殖してニキビができてしまいます。

 

このように、間違った糖質オフダイエットは、肌の乾燥、湿疹、かゆみ、ニキビなど様々なトラブルの原因となるため、十分に注意しましょう。

 

 

免疫力が落ちてニキビができやすくなる

 

栄養不足は免疫力の低下を招きます。免疫力が下がると、風邪をひきやすくなったり、がん細胞が増えやすくなったりします。美容面では、顔のニキビの原因であるアクネ菌や、身体のニキビの原因であるマラセチア菌が増えやすくなり、大人ニキビに悩まされてしまうのです。

ニキビは1つできるだけで美が損なわれてしまうので、できるだけ防ぎたいですよね。一度できると炎症を起こし、場合によっては跡が残ってしまうので注意しましょう。

 

髪質が悪くなる

糖質オフダイエットでは、ご飯や麺類だけではなく、お酒やお菓子なども制限することになります。そうすると、大きなストレスを感じるようになります。ストレスは、身体の様々な機能を調節している自律神経のバランスを崩し、血管を収縮させてしまいます。

血管が収縮すると血流が悪くなり、全身に栄養が届きにくくなるのです。そうなると、身体の末端部分への血流が低下して、髪の毛に十分な栄養が送られなくなります。栄養不足になった髪は弱々しいパサつきのある髪になり、ツヤが失われるのです。

 

正しい糖質オフダイエットの進め方

糖質オフダイエットは、正しく行えば美容面に大きな影響が及ぶことはありません。本当は医師や管理栄養士の指導の元で行うことが望ましいのですが、通院するのは面倒ですよね。そこで、糖質オフダイエットで注意したいポイントをご紹介します。

 

脂質とタンパク質でエネルギーを補う

摂取カロリーよりも消費カロリーの方が多い状態では、身体に蓄えられた脂肪が燃焼されます。糖質は摂取カロリーの大部分を占めるため、制限すると脂肪が燃焼されやすくなるのです。しかし、摂取カロリーが不足しすぎていると、代謝が大きく低下して痩せにくくなります。

 

そのうえ、エネルギー不足によるダルさや肌荒れなどのトラブルが起こるのです。そのため、脂質とタンパク質を多く摂り、エネルギーを補わなければなりません。脂質やタンパク質は糖質と比べて脂肪として蓄えられにくいため、痩せやすくなるというわけです。

また、脂質やタンパク質ばかり摂っていると、自然に食物繊維が不足します。そのため、食物繊維をしっかり摂りつつ、脂質やタンパク質を多めに摂ることがポイントとなります。

豚バラ肉とたっぷりのレタスやトマト、キャベツなどの温しゃぶがおすすめです。冷しゃぶは身体を冷やして代謝を低下させるため、ダイエット中には向きません。たっぷりの野菜と脂身のある肉を摂れるすき焼きや鍋などもおすすめです。脂質の多い肉や魚と野菜をしっかり摂れるメニューを選びましょう。

 

適度な運動を心がける

適度な運動をすれば、消費カロリーが増えます。摂取カロリーを変えなくても消費カロリーが増えれば脂肪が燃焼されるため、糖質を大きく制限する必要がなくなるのです。いきなりランニングや水泳などを始めるのはハードルが高いので、ウォーキングやジョギングから始めましょう。

人によって適度な運動の基準は異なりますが、週に3回1日30分以上のウォーキングから始めることをおすすめします。慣れてきたら運動量を増やして、食事制限をゆるくしていきましょう。

 

ストレスコントロールを心がける

ストレスは肌や髪によくありません。ストレスが強くならないように、食事制限しすぎないように注意が必要です。同じく運動に関しても、激しい運動はストレスの原因となります。気持ちがよいと感じる程度にしておきましょう。

それでも、普段と異なる生活をするだけでストレスが溜まります。そのため、好きなことをして過ごす時間を増やしたり、普段よりもしっかり寝たり、ストレスコントロールを心がけることが大切です。

 

糖質を減らしすぎない

糖質を大きく減らせば、それだけ脂質やタンパク質を大きく増やすことになります。それだけ食物繊維も多く必要になり、糖質オフダイエットの難易度が増します。医師や管理栄養士の指導なしに成功させることは難しいので、ご飯や麺類、パンなどを一切食べないようなダイエットは避けましょう。

 

脂肪が燃焼されるときには、ケトン体という酸性の物質が作られるのですが、ケトン体が血液中に大量に放出されると、血液が酸性に傾き、ケトアシドーシスという危険な状態に陥る可能性があります。血液が酸性に傾くと、細胞が損傷されてしまいます。さらに、脱水状態が加わると意識障害が起こり、最悪の場合は死亡することもあるのです。

参考:公益社団法人日本薬学会

 

そのため、短期間で痩せたいからといって、糖質を全く摂らないようなダイエットはとても危険な行為と言えます。なお、ケトアシドーシスは主に糖尿病患者にみられるものであり、過度なダイエットによるケトアシドーシスの危険性については賛否両論があります。

ご飯やパン、麺類などを減らすのは、普段の半分までにしておきましょう。また、最初は3分の1だけ減らして様子を見るなど、体調を崩さないことを第一に考えて行うことをおすすめします。

 

糖質オフダイエットを正しく行うことで、手軽に痩せることができます。しかし、方法を間違えると、肌や髪の調子が悪くなるので注意しましょう。糖質を減らした分だけ脂質やタンパク質、食物繊維を増やし、運動と組み合わせることが大切です。正しい糖質オフダイエットで、美容への影響を抑えつつスッキリとしたボディを手に入れましょう。