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ちゃんと知ってる?医療レーザー治療と光治療の違い

ニキビやシミ、しわ、たるみなど様々なトラブルがありますが、その際には医療レーザーや光を使った治療を選択できる場合があります。医療レーザーと光は同じものと間違えられがちですが、実は性質が異なるものなのです。ここでは、医療レーザー治療と光治療の違いについて詳しくご紹介します。

医療レーザーの基本をしっかり理解しよう

医療レーザーは種類が沢山

医療レーザーと一言でいっても、様々な種類があります。レーザーによって波長の長さが異なり、適用できる症状も変わってくるのです。波長は、長ければ長いほどに肌の奥深くへと届きます。主に用いられているレーザーの特徴をご紹介します。

 

CO2レーザー

CO2レーザーは、医療レーザーの中でもトップクラスに波長が長いレーザーです。肌の奥深くまで到達し、深いところにあるシミやほくろ、いぼなどに作用します。細胞の水分を蒸散させることで、シミやほくろを作っているメラニン色素を取り除くのです。

 

フラクショナルCO2レーザー

フラクショナルCO2レーザーは、従来のレーザーとは異なる性質を持ちます。肌に無数の穴をあけることで皮膚の修復を促し、新陳代謝によってくすみや小じわ、ニキビ跡などを改善へと導きます。新陳代謝は加齢とともに低下していくため、くすみや小じわが中々消えなくなります。フラクショナルCO2レーザーで新陳代謝を一時的に高めることで、若い頃の修復力を取り戻し、肌トラブルを改善へと導くことが可能です。

 

ロングパルスYAGレーザー

ロングパルスYAGレーザーは、肌の奥深くだけではなく肌の表面にまでアプローチできるレーザーです。そのため、シミやくすみ、小じわだけではなく、たるみやニキビ跡のような厄介なトラブルにも効果が期待できます。また、他のレーザーと比べて照射部位の正常な皮膚にダメージを与えにくいことも特徴です。

 

QスイッチYAGレーザー

QスイッチYAGレーザーは、短い波長と長い波長を切り替えることができる医療レーザーです。そのため、シミやそばかす、いぼの改善などから、難しいタトゥー除去まで様々な用途で使われています。肌への負担も少ないため、あらゆる意味で優秀な医療レーザーと言えるでしょう。

 

ダイオードレーザー

ダイオードレーザーは、シミやそばかすなどの黒いメラニン色素に反応する医療レーザーです。黒いメラニンを破壊すると同時に、新陳代謝を促して肌トラブルの効率的な改善をもたらします。さらに、肌の弾力を司るコラーゲンを収縮させることで、引き締め効果も期待できます。

 

医療レーザー治療のダウンタイムはどれくらい?

医療レーザー治療では、熱エネルギーによって肌トラブルを改善に導きます。そのため、患部の周りの皮膚が火傷を負ったような状態になるのです。そのため、照射時にはゴムで弾く程度の痛みを感じます。そして、治療後は赤みやヒリヒリ感、腫れ、熱感などの症状が現れます。

レーザーの強さによってダウンタイムは異なりますが、症状が治まるまでには短くて1日、長くて1週間はかかると考えておきましょう。

 

ダウンタイム中の注意点

ダウンタイム中は、肌がとても弱くなっています。少しの刺激で炎症が起こり、場合によってはシミになってしまうのです。そのため、医療レーザー治療後は、肌の摩擦に十分注意し、紫外線対策を徹底することが大切です。

日焼け止めクリームを塗るだけではなく、日傘やサングラス、アームカバーなども使いましょう。

 

光治療とは?医療レーザーとの違い

光治療の特徴は?

光治療は、長い波長や短い波長などが混ざった光を患部に照射することで、肌トラブルを改善へと導く治療法です。肌の深いところにまでは到達しないため、たるみや深いしわの改善には向きません。

シミやそばかす、赤みなど複数の症状を同時に改善できることが特徴です。また、比較的低いエネルギーであるため、ダウンタイムが短くなっています。ただし、医療レーザー治療と比べて治療回数が多くなります。

 

医療レーザー治療よりも光治療の方が1回あたりの料金は安くなっていますが、光治療は通院回数が多くなるため、総費用にはほとんど差がありません。このように、医療レーザー治療と光治療は、適用できる症状やダウンタイムの長さ、料金、通院期間が異なります。

どちらの治療を受けるかは、医師とよく相談して決めましょう。

 

光脱毛には永久脱毛という言葉の使用は認められていない

医療レーザーと光は、脱毛にも利用されています。医療レーザー脱毛は永久脱毛と呼べるのですが、光脱毛には永久脱毛という言葉の使用が認められていません。医療レーザーは、発毛に必要な細胞を破壊して、新しい毛を極めて生えにくくできます。

それに対して光脱毛は、発毛に必要な細胞にダメージを与えて、毛の生えるスピードを遅くする程度のものなのです。ただし、光脱毛であっても、数年間毛がほとんど生えないケースも多くみられます。逆に、医療レーザー脱毛を受けても、打ち漏れなどによって毛が生えてくるケースがあります。

確実に脱毛したいのであれば、実績豊富な医師による医療レーザー脱毛を受けるようにしましょう。

 

レーザーや光の治療のよくある誤解

医療レーザー治療や光治療は、身近な治療法とは言えません。そのため、様々な誤解があるのです。ここでは、医療レーザー治療と光治療に関するよくある誤解と真実をご紹介します。

 

改善するとは限らない

塗り薬などの治療で改善しなければ、医療レーザー治療や光治療を選ぶというイメージを持っている方もいるでしょう。医療レーザー治療や光治療で、症状を改善できるとは限りません。特に、タトゥー除去については、きれいに消えることはほとんどないといわれています。

絵柄が薄く残ってしまうため、受けない方がよかったと後悔する方が後を絶ちません。

 

最もよい選択とは言い切れない

  • 医療レーザー治療や光治療の他に、イオン導入や美白成分配合の塗り薬など様々な治療法があります。レーザーや光よりも改善する可能性もあるのです。医療レーザー治療と光治療が最もよい選択とは限らないことを覚えておきましょう。また、医療レーザー治療や光治療にはダウンタイムがありますが、イオン導入や塗り薬などにはダウンタイムがありません。顔に照射した場合、症状が治まるまで人目が気になるかもしれません。このように、医療レーザー治療や光治療には、気軽に受けられないというデメリットもあるのです。
  • 担当医の経験によって効果は変わってくる。

  • 医療レーザー治療や光治療は、誰が照射しても効果が変わらないと思われがちです。しかし、症状に合わせて出力を調整し、適切なレーザーを使用しなければ効果は発揮されません。それどころか、出力を強くしすぎることでダウンタイムが長くなることも考えられるのです。医療レーザー治療や光治療の実績が豊富な医師による施術を受けることが大切です。また、脱毛においては看護師が照射することもあり、打ち漏れが目立つケースがあるのです。どのような人物が照射するのか、事前に確認しておきましょう。
  • これから治療を受けられる方へ

  • 医療レーザー治療と光治療は、適用できる症状が異なります。また、ダウンタイムの長さや効果の現れ方、料金なども異なるので、自分に合った方法を選ぶようにしましょう。レーザーといっても、強い痛みを感じることはなく、ゴムで弾かれた程度の痛みで済みます。どうしても痛みを我慢できない場合は、塗るタイプの麻酔を使ってもらえますよ。医療レーザー治療や光治療を適切なタイミングで受けて、肌の悩みを解消させてくださいね。